GREX-PLUS (Galaxy Reionization EXplorer and PLanetary Universe Spectrometer) は、JAXA宇宙科学研究所が戦略的に実施する中型計画の2030年代の候補2計画のうちの一つである。口径1.0m、温度50Kの宇宙望遠鏡に、広視野カメラ (WFC) を搭載し、波長2ミクロンから8ミクロンの近中間赤外線帯で超広視野の撮像探査を行う計画である。また、波長10ミクロンから18ミクロン帯の高分散分光器 (HRS)の搭載もオプションとして検討している。
GREX-PLUS/WFCは、ジェームズウェッブ宇宙望遠鏡の同じ波長帯のカメラに比べて、その視野面積が200倍という超広視野を持つ装置である。既存および将来計画のどの装置にもなしえない、近中間赤外線帯の超広視野撮像探査を実現する。これにより、宇宙初期の明るい大質量な初代銀河の探査と宇宙再電離過程の解明、銀河の質量集積史の解明、宇宙最初期の超大質量ブラックホールの探査と銀河-大質量ブラックホールの共進化の解明をする。銀河とブラックホールの形成進化にとどまらず、銀河系内の星形成領域や、太陽系内の氷小天体の探査も可能である。また、GREX-PLUS/HRSは、ジェームズウェッブ宇宙望遠鏡の分光装置に比べて10倍高い波長分解能30,000を実現する。これにより、原始惑星系円盤の「スノーライン」の観測に加え、星間分子分光学の発展に寄与し、宇宙における有機分子生成のはじまりを解明する。
さてこのたび、GREX-PLUSの進捗状況と既存のサイエンステーマを共有し、さらに新しいサイエンステーマの掘り起こしを目的として、サイエンスワークショップを11月17日(月)、18日(火)に開催することになりました。本ワークショップの成果として、GREX-PLUS Science Book 第二版を今年度内に発行することを目指します。
11月17日(月) 14:00~18:00
11月18日(火) 9:30~17:00
早稲田大学 121号館地下1F コマツホール(リサーチ・イノベーション・センター、1階にタリーズが入っている建物)
アクセス情報
11月17日(月) 10:00~11:40 に、GREX-PLUSに関する一般向け講演会を大隈記念講堂にて開催します。
サイエンスワークショップにご参加の皆様も、講演会へもご参加いただけますと大変うれしく思います。
こちらの参加申込は不要です。どうぞふるってご参加ください。
詳しい情報はこちらです。
こちら
講演申込:10月17日締切
対面参加・懇親会参加申込:10月31日締切
オンライン参加申込:11月14日締切
SOC: 野村英子(国立天文台)、播金優一(東大)、守屋尭(国立天文台)、関根康人(東科大)、井上昭雄(早大)
LOC: 嶋川里澄(早大)、尾上匡房(早大)、井上昭雄(早大)